プロジェクト・デザイン・パターン 企画・プロデュース・新規事業に携わる人のための企画のコツ32

 
題名:プロジェクト・デザイン・パターン 企画・プロデュース・新規事業に携わる人のための企画のコツ32
発行:  翔泳社
著者:井庭 崇  , 梶原 文生 
 
 
企画づくりについての本でした。建築分野にある概念を「企画づくり」に対して応用させることで、企画のコツを説明しています。
 
内容としては企画を作るうえでのコツをいかにして一般化していくか、他者と共有することができるか、が書かれており、「パターン・ランゲージ」といって経験則を言語化し共通パターンをあぶり出して名前をつける手法を使っています。後半部分では名前をつけた企画のコツが後半部分に紹介されています。
 
 
企画の本を何冊か読んできましたが、概念が整理され項目ごとにまとめられているものは意外と少なかったので、企画するときの辞書的に使えそうだなという印象を受けました。
 
 
□目次
 
はじめに
第一部 企画のコツを共有する
第二部 プロジェクト・デザイン・パターン
第三部 プロジェクト紹介
おわりに
 
 
特に、印象的だった言葉は以下三点です。
 
 
P.57-自分の企画の哲学を達成し続けることで、他の企画者には真似のできない価値を提供でき、その人らしさを確立した企画者となる。こうして、自分がやりたいと思う仕事が舞い込んでくるようになる。
 
 
p.68-情報を(中略)「落ち着いた空間」「躍動感」「グリーン」....と分類していくといろいろな場面でその引き出しが活用される可能性が高まります。
 
 
p.123 「○○さんだったらこの企画に対して何というだろうか」
 
 
 
企画のコツはもちろんのこと、仕事法にも参考にできそうな箇所が諸所ありました。仕事もひとつの企画であると感じます。
 
企画者として大事な「抽象化するスキル」をパターン・ランゲージを使うことで伸ばすことができそうです。
 
また最近、言葉の壁にぶつかることが多いので、想定される相手に対して
「しっくり来る言葉」をさがす。ためにも参考になるタイムリーな一冊でした。